笑顔の引力

3月11日。東日本大震災から1年・・・。
甚大な被害はまだまだ続いている。
 
はたして“捨てる場所のない大掃除”は可能なのだろうか・・・。
哀しみと不安、怒りとやるせなさが日本中を渦巻いている。

そして、なんとか前に進もうと、“絆”で乗り越えようと、東北の方々は、もがきながらがんばっている。
早く物質的な問題を解消して、精神的な不安・問題が少しでも取り除かれていくことが望まれる。
 
今日の日をどうすごそう。

テレビはすべて震災特集。
映像を見て震災のすさまじさ、東北の方々の生きづらさ、奮闘をあらためて思い知らされる。

午後から旦那と出かけることにした。宗像大社へ。
山下達郎さんのラジオを聴いていた頃、宗像大社に到着した。

2時46分。
私のお気に入りの高宮(祈とう所)にお参りし、亡くなった方々へ黙とう。復興への願い、そして平和をお祈りしてきた。

木漏れ日がキラキラ輝き、風がザワザワ木を揺らし、この地は変わらずそこにある。
ず〜っと、後世に続いてそこにあってほしい。

あらためて心から、亡くなられた方々のご冥福をお祈りするとともに、被災された方々にお見舞い申し上げます。 



 「笑顔の引力」 
   天海祐希著 東宝株式会社 
 



笑顔の引力

同じ空 見つめていたのに 
お互いを気遣いすぎて 伝えられない事もあった
同じ瞬間 過ぎて来たのに 
お互いに読み合いすぎて 触れ合う事さえ出来ずにいた
ふと ある時 笑顔を境に 強い強い力が 引っ張り始めて 
見えない扉 開け放っていった
いつもと変わらぬ場所 いつもと変わらぬ毎日なのに 
笑顔見れば優しくなれる そんな心達 感じ合った 
人にも引力があったんだね 時間も空間も全て飛び越える 
強い強い引力が・・・
たとえば そばで笑顔を 見つけられなくなっても 
これからは 最高に かけがえのない人達と呼べる
同じ笑顔の引力を持つ あなた達を・・・

 

この本は、天海さんが宝塚在籍中(多分退団前)に出版された本(詩集)です。
私は宝塚を退団した直後に彼女のファンになったので、宝塚現役時代のことはDVDや本などを見てしか知りません。

天海さんがTV等で見せている姉御肌の豪快さも素敵なのですが、この詩集からは、彼女がとても感性が豊かで内面に繊細さを秘め、周りへの心くばりが行き届いた素晴らしい人柄をうかがい知ることができて、心ひかれるのだな・・・。  
 
多分、この「笑顔の引力」の詩は、宝塚トップだった彼女が退団を前に、共にがんばってきた仲間への思いをつづったものだと思います。
でも、いろんな場面で勇気づけてくれる詩です。
今まで出会った笑顔の思い出を大切に、そして“笑顔”が人と人とをつなぎ、笑顔が笑顔を呼び、自分はもちろん人にも幸せを運ぶと信じて、今をすごしていこうと思うのです。

同本掲載の次の詩も、私に力を与えてくれる詩です。
  
目標
必ず こうなりたいって 目標を 立てる
私の意志は 弱くても その言葉は 強いから
私を 引っ張り上げて くれるのです
 


それぞれが、自分なりの生きる目標をもってがんばっていけば、日本はきっと、もっともっと元気になるはず・・・。
 
去年の今日、何もできずに折った折鶴。
心配ばかりで何もせずに、がんばってとエールを送るしかできない自分ですが。 

何もできない自分だけれど、せめてこの折鶴を見て去年の3月11日の自分の気持ちだけは忘れないようにしたい。