盧恆立(レイモンド・ロー)老師の「完全定本 易占大全」を読んでから易占に興味を抱き、古本屋さんでこのマーフィ博士の本を発見したので(100円だったし!)購入してみました。
「マーフィ博士の易占い 運命が不思議なほどわかる本」
ジョゼフ・マーフィ しまずこういち(編訳)
王様文庫 495円+税
この本での、易のみかたはとても簡単です。
コインで占った結果を本で調べればそのキーワードや大意がわかり、コインから出た数や上卦と下卦の象意にも思考をめぐらせれば、結果が示す隠れたメッセージも予想できます。
そして、マーフィ氏の理論は“潜在意識の力こそが運命を左右する”というものであり、易の結果は潜在意識に活力を与える有効な手段という考え方なので、どの象意についてもプラス思考の発想です。
たとえば、「坎為水(かんいすい)」という、いわゆるよくないと言われる卦についても「…不運に遭遇しないで幸運をつかんだ人はいません。その意味でこの卦はあなたの一大飛躍のチャンス到来と積極的に解釈すべきです」と言っています。
そういう意味で、この本は人生論も含めて前向きになれるいい本だなと思いました。
ただ、わからなくなったことが一つ。
「易占大全」と、こちらの「マーフィ博士の易占い」では、コインの読み方が異なるということです。
どちらもコイン3枚を6回投げて六掛を出して占うのですが、マーフィ博士の易占いでは、コインの表を2点、裏を3点として3枚の点数を足した合計が、奇数なら陽、偶数なら陰とします。
裏1表2なら 3+2+2=7 奇数なので陽
裏2表1なら 3+3+2=8 偶数なので陰
裏3表0なら 3+3+3=9 奇数なので陽
裏0表3なら 2+2+2=6 偶数なので陰
と、なります。
これがロー老師の五行易(易占大全)では、
裏1表2なら 陰(少陰)
裏2表1なら 陽(少陽)
裏3表0なら 陰(老陰)
裏0表3なら 陽(老陽)
と、なります。
つまり、出てくる掛の陰陽が逆になるので、八卦の結果も異なるということになります。
これは、易自体(流派?)の違いによるということなのでしょうか・・・。
易の歴史などについては全然勉強不足なのでまるでわかっておりませんが、四柱推命と同じで易にもいろいろな方法や考え方があるということなのでしょう。
ロー老師の五行易は、占った日の月日の干支や六親の五行の生剋で象意を細かく読み解いていくので、予測するという側面が強い占者の力量が問われる、まさに占いの王道?であると思います。
これに対してマーフィ博士の易占いは、今の自分の潜在意識を易を使って顕在意識として認識し、自分にとって好ましい未来を創造するための新しい前向きな潜在意識を自分に植え付けて行動の指針とする(あなたの将来、これからの運命はあなたの心の中にある)という理論だと思います。
思うに、占いというよりは潜在意識に隠された心理分析という風でもあり、これは“変化球の自己啓発”の本であって、自分の中で葛藤がある時などに案外素晴らしい効力を与えてくれる本であると思います。
どちらにしても、易というのは共時性による占いですから、コインの表裏の認識については前もってきっちり決めておいて、しっかりと問を思い浮かべてやらなければ、結果はあやふやなものになってしまうということですね。
易はその人の潜在意識の力(引き寄せる力)も大切だと思うので、自分がこれだと思った方法に熟練するということが、的中率を上げていくには一番大切なことになってくるのだろうなとも思います。
このマーフィ本を読んでそうだよなあと思ったのは、占いというのは今の現状を認識して今後に向けての現状打破の活力を与えるものという考え方をすれば、前向きな暗示を提示することで、それが行動に現れてプラスの運も引き寄せる力になりうるだろうなということです。
受け取り側が、ネガティブからポジティブへの発想の転換ができるような言葉の選び方って大事だなあと、感じました。
今後、易についても少しずつ勉強していきたいなと思っています。