ドラゴンヘッド&テイル、そしてキロン

 
ドラゴンヘッドとドラゴンテイルは、地球から見た時の、太陽の通り道と月の通り道との交点です。
新月や満月がドラゴンの近くで起これば、日食や月食となります。

ドラゴンヘッドは社会的な発展(木星的な象意)、ドラゴンテイルは社会的な責務(土星的な象意)という見方があります。
が、これは個人的な視点で考えたもので、社会性を中心に考えたインド占星術では、ヘッドは貪欲さ、テイルは高い精神性という見方になるそうです。

また、別の見方では(こちらが主流?)、ヘッドは「人と人との特別な縁、不思議な縁」で、テイルは「前世やカルマ、得意だけれど飽きてしまっている関係」であり、ヘッドは「その人が今世で成し遂げるテーマを意味し、なかなかうまくはいかないけれど、取り組んでいくと達成感が味わえる」という感受点だそうです。

松村潔さん著の『占星術のシクミがわかる本』では・・・
個人のホロスコープにおけるドラゴン・ヘッドは対人的な因縁ができる場所で、無意識なところでの親密な結びつきを意味します。
しばしばドラゴンは、人間の魂が地球で生まれるときの通り道であると考えられていて、ここから、ドラゴンとは臍の緒的な作用だ、と推理できます。…
個の意識が発祥する前の、無意識の源流との結びつきをドラゴンは意味しているのです。… 
ドラゴンは、そのような、個の意識が曖昧なところでの、人と人が互いに無意識に反応してしまう部分を示します。…
ドラゴンが関わる天体は、その天体の意義が曖昧にされます。…
ドラゴン・テイルは、過去の結びつきを示し、しばしば自信がなくなると安易に戻りたがる部分を表します。
しかし、すでに十分に使いきって慣れてしまった事柄を表す以上は、それに依存しすぎると、新鮮な活力と勇気を与える未来を生み出すことができなくなるでしょう。…
テイルは、その人がそれ以上は落ちない最後の砦、安心材料のようなものです。
実用的な観点で考えると、ドラゴンヘッドに該当する領域は、「未来の可能性の端緒」を曖昧ながらも開き、ドラゴン・テイルは「十分に使い慣れているが、できることなら閉じたい可能性」を意味します。…

とあります。

で、私のドラゴン・ヘッドは、キロンと合(キロンは水星とも合)なのです。
キロンは、土星天王星の間にある小惑星です。

キロンについては、岡本翔子さん著の「心理占星学入門」に詳しく載っていますが、治療や教育、精神分析占星術などを司り、心に負っている「傷」とその「癒し」に関わる星で、ギリシャ神話の半人半馬のケンタウロスのケイロンの話から名付けられ、「流浪の者」「異端者」「孤独を好む者」というケイロンのテーマから、「傷ついた癒し手」と呼ばれています。

先の松村氏の本によると、キロンは…
土星が社会的な常識であり、天王星が超土星的な知識、すなわち普遍的な知識ならば、キロンは、伝統的な科学を、その閉鎖状況から解放し、より超越的な影響を伝統科学や古い常識に持ち込む作用を意味します。… キロン自身は、超越的影響力と日常意識との接点に立つがゆえに、古い慣習が持つ猜疑心や防衛心、という腫れ物に触れた結果生じる反発と、それによる打撃、心の傷を表します』
ということです。
 
ふうむ…。
以前、学校の保健室に勤めていた時は、教室に入れない生徒、飛び出してくる生徒、家庭的に問題がある生徒たちと関わっていたし、NPOで働いていた時には発達障害の子どもたちが相手だったし。
水星は、ちょうど学童期の年齢域を示しますしねえ…。
そして、カフェで働いた時には、障がいをもった方やヤンキーっぽい人?によく声をかけられて対応することも何故か多かったような気もするなあ。

何となく土星的な管理体制に馴染めない異端者的な人?傷ついた人?と、関わる機会には恵まれてますよね…。
私はそんなに望んでないのですけど(笑)、多分、無意識的に呼び寄せてしまうんでしょう。

毎日関わっております旦那は、山羊座水瓶座に天体が2〜3個ずつあり、それぞれのルーラーである土星天王星的な意識を持ち合わせていて、葛藤もあるように感じますしね。
私のヘッドが彼を寄せつけたのかもなあ…。 
 
生時が正確ではないので、ハウスもはっきりしませんが、MC寄りの9ハウスにヘッドはあります。
ちなみに、反対のテイルは天王星木星が合になっております。
天王星木星で新奇な発展性ということで、何となくポジティブな発想をする傾向はありますね。
ヘッドはキロンと合、木星天王星オポジションということで考えると、傷や癒しに関わる新しい普遍的な発想を学ぶようなご縁を引き寄せるっていう意味になるのかな。 

私は木星の年齢域にあり、社会的には活動性が低いホロスコープの底辺であるIC付近にありますし、テイルの傍なので隠遁したような退屈っぽい学びの生活スタイルですが、ヘッド(キロン)とは向かい合っており内面的には動きが起きている、という解釈ができるのかな。
抽象的で理解できるのかもわからないような(9ハウス)占星術の学び(キロン)に、何故か夢中になっているということですな。
 
ドラゴンヘッドの象意というのは、気づけば無意識的に呼び寄せてしまっているような気がしますし、そういう縁に馴染んでいくことで、自分の潜在的な可能性を広げられるのかもしれませんね。