『占星学 ベスト・テキストブック』~魔女の家BOOKS~
ノエル・ティル編著 青木良仁訳
この本、ずいぶんと前に古本で購入して読んでいたのですが、専門的なカタカナ用語の意味がよくわからず、さらりと読み終えた記憶が…。
再読して、すぐにはわからない用語もまだありましたが、以前よりは理解できるようになっていました。
アマゾンでは、古本価格も高騰していたので(絶版かも?)、早めに買っていてよかったよな~と、ちょっと嬉しい(^^)
本の表紙の写真にある、6名の占星術研究家の解説を収録しており、319ページのボリューミーな内容です。
第1章『仕事に活かすボイド戦略~アンソニー・ルイス~』では、事業を開始するとかプロジェクトを実施する場合の、ボイド時の考察。
結論から言うと、「ボイド時は避けるべきである」、ということですが、エレクショナル占術(時期読み)についても軽く触れており、ためになりました。
ノエル・ティル氏の解説は、3章『職業ガイダンスのための特殊技法』、5章『職業学的マネージメント・アナライシス』の2編あります。
第3章では、“職業は個人的な充足を大切にするべき”ということから、まずは月の状態を確認し、月が示す欲求エネルギーを重視している点が、なるほど~と思いました。
そして、オリエンタル・プラネット(太陽が東の地平線にかかる直前に上昇する惑星を言うらしい)に注目してみるのも、知らない技法でした。
ただ、水星や金星については常に太陽の近くにあるから、潜在的な重要性は減少するということで。
特に水星の場合は「要領を得ない」と書かれてあって、私は水星がオリエンタル・プラネットなもので、がっかりしましたけど(笑)
そして、再読してみて一番ハッとしたのは、第4章『占星心理学から見た仕事~ドナ・カニンガム~』でした。
後半部、「アウター・プラネットの人々とは?」という記述なのですが。
本分抜粋・・・
満足のいく自分に合った仕事を見つけるのに非常に苦労する人がいる。私は、これらの人を「アウター・プラネット(外惑星)の人々」(Outer Planet People)、略してOPPと呼んでいる。
どのような人がこれに該当するかというと、アウター・プラネット、つまり天王星、海王星、冥王星の少なくとも一つが、太陽、月、ASC,あるいは、MCにアスペクトし、Tスクエアの一部となるか、あるいは個人的な惑星に対して多くのアスペクトを形成しているような人を言う。
真のOPPというためには、複数のアウター・プラネットが、高い焦点になっていなければならない。
アウター・プラネットである職業というのは、世俗的・実際的ではないので、通常の職業カウンセリングが通用しにくい、ということ。
土星回帰の時期まで、もしくは成熟するまでは偽りの職業歴でスタートして紆余曲折するが、その後トランジットの影響(中年の危機)などを受けて、自分の天職をやっと見出すことができる…ということが書かれておりました。
ふうん~。
私、MCとのアスペクト、天王星・海王星・冥王星だよなあ…と。
なるほど、OOPの素質を少し持っているのか~、ならば占いに没頭してしまっているのも、しょうがないよな…と感じたのでした(笑)
他にも、チャールズ・E・ランツ氏の『占星学による職業ガイダンス』~1962年発刊の第二版の全文を再収録しているのが、売りのようです。
まあ、全体的には昔と現代の職業観の違いによる古めかしさ、といった違和感はありましたが。
そして、翻訳によるところなのかお国の違いなのか、なんとなく文面の理解のしにくさを感じましたが、これは私が古典占星術を勉強すれば、もう少し専門用語にも通じて理解が進むのかもしれません。
あと、掲載ホロスコープ図が本文と前後するので、確認に面倒くささもありますが。
全体的には大満足で、とても読み応えのある1冊だと思います!