小さな布団の思い出&手作り衿カバー

切り絵っぽいデザイン装丁に「わぁ~綺麗」と、図書館で手にした本。

久しぶりに、ばななさんの本を読みました。

『毎日っていいな』~吉本ばなな著~

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何気ない日常や大切な人たちとの思い出の情景を描いた、「毎日新聞」に連載されていたエッセイ本。

「有限」だからこその切なさや愛おしさを日々に感じ、振り返るような内容でした。

ばななさんの手にかかると、普通に家族や友人と過ごした日常の記憶が、ノスタルジックな宝物の輝きを帯びるなあ…と感じますね。

何度かふふっと笑ったのですけど、確かに!と自分の中にある記憶も色々と思い出したのですよね。

 

『変な旅』

なんていうことのない旅行が、生涯心に残ることがある。

景色もよく温泉も良くて清潔な宿でごはんもおいしい、という残り方が最上級だとしたら、そういうのではない、マイナス面で残る場合が、妙にいいのだ。・・・

本当にそうなんですよねえ。

私も素敵なホテルに泊まったことは何度もあるのですけど、すごく記憶に残っているのは『変な旅』の宿の方なんだよなあ、と。

最初に思い出したのは修学旅行の引率で泊まった関西の宿で、まあだいたい修学旅行で使う宿というのは古いけど貸し切りできる宿、となりがちなのですけどね。

女性教員は私と同僚の2人だけだったのですが、部屋数がなかったのか、本館から通路を隔てて増築された宴会場を就寝部屋にあてがわれたのですね。

夜の見回りを終えて風呂に入って部屋に戻ったのは2時すぎだったと思うのですが、ちょうど今ぐらいの季節だったので夜は肌寒く、妙に広すぎるので暖房をつけるのもあきらめて布団にもぐりこむことにしたのですけど。

部屋の端の方に衝立が立てられて布団が2セット敷かれているのですが、その布団がぺしゃんこで子ども用じゃね?と思うほど小さいのです。

隣で布団から足がはみ出るので丸くなって寝ている同僚を見るに、なんだか哀れで可笑しくなってきて、疲労感も相まって2人で涙流して笑い、震えながら寝ましたね…。

トイレや洗面所も部屋から遠いは、備え付けのハミガキは細いブラシに歯磨き粉が塗り込まれた旧式のやつで、痺れるスーパーミント味だったのも憶えてるなあ。

やんちゃな学年で生徒指導も大変だった修学旅行でしたが、不登校だった子が参加できたり、旅行中に生徒が落とした財布を届けてくれた人がいたり、奈良公園で腹痛で救急搬送したり、小さなドラマが散りばめられた旅だったなあ…と懐かしく思いました。

 

さて、最近作ったもの。

枕カバーと、お布団の衿カバー。

枕カバーは袋状に縫っただけ、衿カバーも端を始末して脇にゴムをつけただけですが。

 

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衿カバーは、はずれてしまうこともあるので、掛け布団カバー側にボタンをつけてゴムを巻き付けて使っています。

 

寒いとお布団に顔をうずめて寝ることも多いですし、衿カバーならちゃちゃっと洗えるのがいいですよね。

衿カバーは、バスタオルの端を縫い合わせることでも作れますよ。

カバーは布団の幅よりも少し小さめの方がずれにくいです。

 

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古いバスタオルで作った衿カバーは旦那用ですが(笑)

寝相がすごいので、これも安全ピンやクリップで止めないとズレますね…

 

普通に眠くなって眠れる日々の大切さ。

自分のお布団で安心して眠れることのありがたさ。

最近は眠れない時間を延々と過ごしたのもあって、眠る環境も大切だなあと感じるようになりましたねえ。

 

~『やっぱり毎日が大切』

 …毎日の暮らし、その中での自己表現。

 そんな小さなことがやがて人生を作っていくのだから。… ~