投票日を前にショッキングな事件が起こり、皮肉なことに自民党に追い風をもたらしたようにも感じました。
安倍元首相亡き後、党内の派閥関係の調整など、日本をまとめていく以前の組織の立て直しも、岸田首相に課せられた目前の大きな試練かと思いますが。
白昼堂々、大勢の人が集まり見守る中での事件。
奈良での安倍元首相銃撃事件が起きた時間帯でのチャートを出してみました。
先日の蟹座新月では、リリスが新月と共にあってMCに重なっていたので、隠していたことやタブーとされることが表立って出てきやすいかも…と読んでいましたが。
事件時間では、このリリスには冥王星が真向かいにあって海王星とはトライン、月とはスクエアの関係となっていました。
リリスというのは、楕円を描く月の軌道上における地球から最も離れた月の遠地点を示します。
松村潔氏著の『月星座 占星術入門』によると、
「現実化しない欲求や、いわば社会的に公認されない欲望・別次元(気のレベル)にとどまっている存在・精神性に向かう案内者の役割も時として果たす…」といった意味が書かれてあります。
現実から遊離するリリスは、新月の時には合だった月とはスクエアとなって冥王星や海王星からのあおりも受け、社会生活やモラルを覆して離反的なことを夢見る…といった様子にも見えてくるかな。
なにしろ冥王星は火星とはスクエアですから、予期せぬ事件や事故なども示すというのが一番大きな影響かとは思いますが。
太陽は高い位置にあって、8ハウスの天王星とはセクスタイル、キロンとはスクエア。
キロンは精神世界や宗教といった意味も持ちますし、犯人が宗教がらみで恨みをもっていた…という自供も、なんだかこの配置に当てはまるようにも見えてきてしまいます…。
6ハウスの防衛の部屋も魚座に海王星なので、警備の計画性なども柔軟に対応しますがゆるい感じが出ている、ともいえますか。
水星はMCにあって木星とスクエアですから、結果として報道や情報が拡がりまくっていた…という感じで。
安倍元首相のチャートも見てみましたが、ノードに火星がぴったりと乗っていてリリスとはスクエアですから、元々火星・リリス的な人を引き寄せやすいです。
そして、リリスーキロンとのオポジションがトランジットとの関係で重複していました。
それらのノード・火星やリリスーキロンが、事件当日のトランジット天体やアングルに巻き込まれて刺激されているのを見るに、溜息がもれましたが。
何だか「通路」ができてしまった時間帯のようにも感じました…。
ご冥福をお祈り申し上げます。
国内外で知られている要人が、このような事件で亡くなるというのは、様々な人に大きな心的ダメージも残します。
事件時の、太陽のアスペクトは、キロンのダメージももたらしますが、天王星の革新を与える配置となっています。
太陽のある蟹座の16度(数え)のサビアンシンボルは、『手書きの巻き物を目の前にし正方形の前にいる男』
16度は30度あるサインの折り返し地点で、反対のサインの影響が殻を破って流れてきて解体や矛盾が生まれる度数です。
手書きの巻き物というのは、内面的な悟りのようなものを形として目に見えるようにしたものであり、こうした心にある願望や内面的な蟹座衝動を社会的に展開していこうとしていく、という意味となると思います。
天王星のある牡牛座19度(数え)のサビアンシンボルは、『新しい大陸』
19度は、‟新しい方針が打ち出されスタートを切るポイントの一つ”であって、可能性を探る度数です。
牡牛座らしく、現状に変化を加えるべくコツコツと繰り返していくことで、大きな地盤を作っていき体系化されていくような意味があります。
心的ダメージも今後の社会活動に活かす方向で、天王星の自立や博愛精神のある社会実現に向けて、‟新しい大陸”を目指した舵切りが進めばなあ…と願っております。