『夢をかなえるゾウ』 魚座新月

図書館で『夢をかなえるゾウ』の0と3を借りて読みました。

”夢ゾウ”は面白いですね!

『夢をかなえるゾウ』シリーズはどれも、人生を変えたい主人公が、ゾウの神様ガネーシャから課題を与えられることで、人生を見つめ直していくお話となっています。

『0』はそもそも将来の夢もないし周囲や環境に同調しやすい主人公、『3』は幸せになるために占い師に転機の教えを乞う主人公の物語となっています。

ガネーシャに振り回されながらも、主人公が潜在的な自発性を少しずつ発揮していくところが面白おかしく描かれていて、どんどん読み進められますし元気をもらえます。

で、この2冊の本を読んであらためて思ったのは、未来への夢・希望というのは人が生きていくうえで、やはり大事だよなあ…と。

 

占星術では”未来への希望”というのは水瓶座の象意です。

牡牛座が、物やお金や肉体など物質的所有を意味するのに対し、水瓶座はまだ手にしていない未来へのビジョンを所有している、という意味をもちます。

2020年の冬至の頃に水瓶座木星土星の会合が起こり『風の時代の到来』と言われてからずっと、土星水瓶座を地固めしてきましたが、今は水瓶座の終わり度数にあります。

この水瓶座土星は、未来ビジョンとしての土台づくりを促していたかと思いますが、牡牛座天王星とのスクエアでの関わりもあって、コロナ対策や物価高による社会改革を伴った痛手や厳しさとして表れていたとも思います。

で、20日に魚座新月を迎えたのですが、太陽・月は水瓶座終わりにある土星と合の関係があるだけで、土星の影響を強く受けるチャートになっておりました。

 

 

現在の世情と照らし合わせて読めば、新月土星は7ハウスなので対外国との関係を示していて、他国からもたらされる土星というプレッシャーは、対外国からの評価を気にするとか要求に応じようとする…という風にとれるのかと思います。

そして新月サビアンシンボルは魚座2度で、2度は相手のリアクションや手応えを得る、といった意味をもつ度数です。

サビアンシンボルは『ハンターから隠れているリス』ですから、雑多で混沌とした魚座的な環境の中で防衛的に身を潜めているような意味で、これもシリア・トルコやウクライナ情勢の状況を示しているような気もします。

対外関係を示す7ハウスの入り口には水瓶座水星もあって、この水星は海外を意味する9ハウスにある牡羊座キロン・木星や、同盟を意味する11ハウスの双子座火星、社会的な役割を示す10ハウスの牡牛座天王星とで角度をとっていますから、傷ついて荒涼とした海外諸国に対して、同盟国と共に臨時的な支援を行うような雰囲気も出ているかと思いました。

リリスやノード軸がアングルに重なっているのも、日本人として共有するルーツや国の役割に対して集団的な所属心理・自国意識を感じやすいとか、対外国との関係でこれまで蓋をしてきて表に出すのをタブー化してきた主張が、思わぬ形で問題提起されるようなこともあるのかもしれません。

 

で、この魚座新月図を見た時に、『夢をかなえるゾウ』を読んだ印象が思い出されたのですよね。

水瓶座期間は天王星に横やりを入れられながら終わり度数にやってきた魚座に向かう土星が示唆しているものとは、こういうこともあるのかも?と、本の内容を思い返してみたのですけど。

(『夢をかなえるゾウ0』より本文抜粋)

「悲しいこと、苦しいこと、つらいこと、悔しいこと……人生では、自分が望んでへん心が傷つく出来事が起きるやろ。そんで、そういう経験をすると、『神様はどうしてこんな意地悪な出来事を起こすんだ』て嘆く人もおるわな」

ガネーシャの言葉に、静かにうなずいた。

・・・

「人間が痛みを感じる器官は何て言う?」

僕は少し考えてから答えた。「…神経ですか?」

「そうや」ガネーシャは、うなずいて続けた。

「神経は「神を経る」と書くけどな。まさに神様は、痛みを通して自分らに大事なことを伝えてんねん。人は、痛いと感じるからこそ、やり方を変えられる。また、筋肉痛のように、痛みを経ることで成長して前よりも強くなることができる。そして何より…」

「人間は「痛み」を経験することで、他者の「痛み」が分かるようになる。他者の苦しみや悲しみを、まるで自分のことのように感じられるようになるんや」

「人は、「痛み」によって、つながることができるんやで」

 

水瓶座はネットワークという意味もあって、身体でいうと血管や神経などの循環器官に対応する…ということでも、つなげて考えてしまったのですがね。

3月7日に土星魚座へと移ります。

曖昧だったものや水面下で行われていることに対して、テコ入れや規制なども出てくるのかもしれませんね。

土星にとっての魚座は、漠然とした終わりの見えないものを整えていくような、やりにくさも出てくるのかと思いますが。

それでも少しずつ積み上げていくのが、土星の力なのだと思います。

ガネーシャは言っています。

「本物の夢ちゅうのはな、自分と同じ痛みを持つ他者を救うことで、自分を救うことなんやで」

混沌と先が見えない中にありますが、厳しい土星先生の教えにあやかりながら、魚座で”本物の夢”を見つけていきたいものですね…。

 

ちなみに、『夢をかなえるゾウ3』では、こんなことを”黒ガネーシャ”は言っています。 

「希望を感じさせることが、銭を生みますねん」

「宝くじかてパチンコかてそうでっしゃろ。人は『お金が増えるかもしれない』ちゅう 『希望』にお金払てますねん。人からその希望をいかに引き出すか、これがお金持ちになる秘訣ですねん」

なるほど~。

占い詐欺なども、運がよくなるという希望や夢を人が欲することで、お金になるのですなあ。

今回の新月図で言うと、8ハウスにある魚座の金星・海王星の合は、夢や楽しみを増幅させてのめり込むとか、金銭感覚がマヒするみたいなことも考えられる組み合わせかも?(ガッポリともうかる人もいるでしょうけど)

どうぞ、お気をつけくださいませ…(*‘ω‘ *)