見守られて生きる


お正月の暖かさはどこへやら、日本列島は本格的な冬将軍を迎えて寒さが厳しくなってきました。
近所の子どもが雪を見て大はしゃぎする姿を見るに、雪を楽しむ気持ちもすっかり失ってしまってるなあ…。
 
さて、読書備忘録。
  
 
  「見守られて生きる」 
     矢作直樹著  幻冬舎

 
矢作直樹氏の本は、これまでにも何冊か図書館で借りて読んでいます。
この本は「おかげさまで生きる」(幻冬舎)の第二弾にあたるものだと思いますが、今まで私が読んだ矢作氏の本(前作含め)の内容は、どれも似たような感じです。
きっと考え方がぶれないというか、それに尽きるというか…いたってシンプルな思想だからこそ、繰り返しの内容となるのかな、と思います。
 
矢作氏は、「東京大学医学部救急医学分野教授」という高度医学の救急医療現場で活躍されていらっしゃる方ですが、いわゆるオカルトとも言われる輪廻転生説を唱えているのが興味深いところです。

たくさんの生死の境目にある患者さんとの関わりや、自身の死ぬような目にあった事故体験、身内の死…、などの経験を通してのいきさつについては、この「見守られて生きる」では、あまり記されておらず、矢作氏の死生観・倫理観をシンプルに述べた内容なので、スピ系の本とすればそんな目新しさもないかもですが。

この著者の本は、特に自分や周りの人の死を受け入れなければならない状況にある人には、読むと少し楽になれる本ではないかと思います。
“輪廻転生”があるかどうかはさておき、誰もが直面する死への恐怖について、死はこの世での学びの終わりとして前向きに捉えられる気はします。 
 
『私たちは「誕生と死」というドアを何度も行き来している』 ・・・
誕生してこの世を生きるということには、いろいろな経験をするという目的があります
毎日を生き切る、執着を手放す、他人や自然や神様に日々感謝する
生きるということは死ぬことを前提とした、自分自身の壮大な物語です

う〜んしかし、この表紙の写真…。
本が好きなら、もう少し部屋を片づけて、物も大切に扱った方がよいのでは?と思っちゃうのだよなあ…(笑)