「ハーモニクス占星術」の本

 

(左)「ハーモニクス占星術」 松村潔著 学習研究社
(右)「倍音占星術、ハーモニックアストロジー」 
    松村潔著 ブイツーソリューション


左の本の方が古く出されたもので、その10年後に松村氏が「ハーモニクス占星術」の考え方として確立して自費出版したのが、右の本のようです。

学研の本ではハーモニクスホロスコープの全体的なアスペクトを読んでおりましたが、右の本では合(発芽天体)のみに注目し、他のアスペクトは「うごめいている」内的なものとして読むようになっておりました。 
学研の本には、天体通しだけではなく、ASC・MC、キロンのアスペクトの記述、そしてHN5、HN7、HN8での解釈があり、アスペクト理解にためになりました。
(ASC・MCとのアスペクトでは、誤差が大きく出てくるので、右の本では使えないことが多いとありましたが)

右の本は、ハーモニック5〜32の解説が松村氏の個人的な経験などと併せて書かれており、これまた読み物としても面白かったです。
 

基本的な読み方としては…

  • タイトな発芽天体は倍数のハーモニック図でも発芽していくが、オーブが大きいほど合が離れて「流産」し、それはもう興味が薄れてきたテーマとなる。
  • トランジットでは、トランスサタニアン天体は発芽天体を強化し、太陽はサーチライトを与えて成長させる。
  • トランジットだけでなく、他者のネイタルの天体が発芽天体のポイントに重なる場合も、相性として(妄想的に)強化される。

 などです…
   

 さて、自分の発芽天体を調べるために、以前はエクセル計算をしてみたこともあったのですが…
 以前のブログ ⇒ ハーモニクス占星術」 調波をエクセルで計算してみる http://d.hatena.ne.jp/small-eco/20161215/p1
 
「astro.com」では、とても簡単にハーモニック数字(満年齢)による発芽天体を調べられることがわかりました。
「Astrodienstの無料ホロスコープ  https://www.astro.com/horoscope/ja?nhor=2


「astoro.com」で、自分のホロスコープを作ったら、「チャート選択」で、セクションのチャートタイプで「調波図(日中→調波番号)」を選択。  
「表したいチャートの日付」で、日にちに知りたい年齢の数字を入れてチャートを表示し、天体が重なっているのが発芽天体となります。
(この時、年や月はどんな数が入っていても、日の数に反応して表示されます)
オーブは6度以内でとること、もちろんタイトになるほど、ずっと年数を重ねても継続して発芽していくことになります。
また、チャートタイプで「九調波図」を選べば、ハーモニック1〜9までのホロスコープが縮小表示されます。
  


ハーモニクス占星術は「発達占星術」なので、本人の直接の動機が関与しているということ。
受動的に生きる場合にはあまり意味をなさないけれど、実人生に投影していくよう集中的に取り組む場合には、“伸びしろがある場所を示してくれる占星術”のように感じました。

私のHN5、HN7、HN9には、天秤座に発芽天体があります。
どれも天王星が関わっており、天秤座は私の出生ホロスコープでは4ハウスとなります。
つまり、天王星の個性や自由奔放さ、風変わりさを、4ハウスである家(居場所)に、私自身が強く求めているということになりますか。
天秤座は、対人関係、積極的な知的活動などを意味しますから、そこに天王星が関わると、束縛のない放任的な家族間の人間関係、引っ越しが多くて土地に根付かない、革新的な知的活動を広げていく場所、というようなイメージになるのでしょうね。

私の今年の年齢ハーモニックでは、3ハウスの乙女座で木星海王星の発芽がありますので、理想やスピリチュアルな学びをコツコツと広げていく、という感じですかね。
新たにタロットに取り組んでみるなどで、ハーモニックを活かしている感じでしょう。
自分の動機はハーモニックで、それを発動するスイッチはトランジットで考えて、トランジット天体の動きを活かし、動機を運命の波にのせていける時期を考えていく、といいのでしょうね。

ハーモニクス占星術は、過去の自分への気づきや、取り組んでみようと思っていることへの後押しにもなるので、ソーラーリターン図と共に1年の計画を考えるのにも使えるでしょう。
面白いです!