ヘリオセントリック占星術について勉強してみた

 
西洋占星術で、私のネイタルホロスコープの3ハウスは乙女座から天秤座で、3つの惑星が入っています。
3ハウスが意味することは、知識や学習、通信、近い場所(国内)への移動など、横に拡散する新しい体験を求めるイメージです。

9月から現行のトランジット木星が乙女座から天秤座へと移動し、この3つの惑星に次々と重なってきております。 
木星が「拡大、増やす」という影響をもたらすせいなのか、9月になってからというもの、西洋占星術の新しい分野(ヘリオセントリック、ハーモニクス、ホラリー)に興味を抱き、次々と本を買いあさってしまいました。
古本で半額以下のお買い得な本を見つけると、ついついお買い上げしてしまうのだ…。

で、購入した「ヘリオセントリック占星術」の本。
 
 
左から
①「わたしの運命がわかる地球星座占い」角川書店
②「ヘリオセントリック占星術」説話社
③「三次元占星術」 説話社
(全て松村潔著)





私の場合、最初に3を買ってしまい、自分に経験のないヘミシンク幽体離脱などの精神論からの説明は難解でしたので、さらに2、1と読んで何となく理解できました。
松村氏の独特の感性に馴染みがない方は、1を読むのが一番わかりやすいでしょう。

ヘリオセントリック占星術は、主に松村潔氏が取り組んでいる新しい技法の西洋占星術です。

従来の西洋占星術(ジオセントリック占星術)が、生まれた時の“地球から見た”太陽や他の惑星の位置でホロスコープを作っていたのを、ヘリオセントリック占星術では太陽の周りを惑星が公転しているという地動説の視点で、“太陽から見た”惑星の位置をホロスコープで描いて考える占星術です。
実際、太陽は不動で地球が太陽の周りを動いているのですから、こちらの考えの方が理にかなっているともいえますね。
 
従来のジオセントリック占星術では、地球生活に根ざした「個人の主観」を重視しているので、社会への適応力や人間関係など、感情に関する個人の可能性や、個人生活に密着した内容についてがよくわかる占術です。

しかしこれは、「今の自分の主観」が基準で、周りの環境に対して自分にとって都合のいいものが幸運となり、不都合なものは不運となります。
このことは、自分と他人を比較したり、周りを敵・味方や幸・不幸で判断したりで、個人の視点や感情に囚われてしまう、という側面があります。

それに対し、ヘリオセントリック占星術は太陽目線となり、俯瞰的に人生を眺め、人生のテーマやいかに自分の資質を発揮していけるか、自分で人生を創造していけるか、という可能性を考える占術です。

ヘリオの意識を取り入れられたら、「適応のためのライフスタイル」から「創造のためのライフスタイル」へと視点がシフトし、目的を遂行するための全体像を考えられるようになり、自分の利害を最優先する意識は少なくなってくる、のだそうですが。

ジオでの地球から見た太陽というのは、どこまでも地球(自分)が「そうなりたい自分」を投影したものにすぎないそうです。
投影しているだけでは一方通行で行き詰まりがあり、天から地を俯瞰するヘリオの意識をもてた時には、壁を突破して「太陽からの創造の光線」が下りてくる道筋がつながるのだそうです。


ヘリオセントリック占星術では、「太陽星座」がなくなり代わりに「地球星座」が生まれます。
これまでは地球から太陽を見て、その背後の星座を太陽に重ねていたので、太陽から地球を見ると180度反対の星座がその人の地球星座になります。
 
(ジオセントリック:太陽星座)     (ヘリオセントリック:地球星座)
           牡羊座   ⇒   天秤座
           牡牛座   ⇒   蠍座
           双子座   ⇒   射手座
           蟹座    ⇒   山羊座
           獅子座   ⇒   水瓶座
           乙女座   ⇒   魚座
           天秤座   ⇒   牡羊座
           蠍座    ⇒   牡牛座
           射手座   ⇒   双子座
           山羊座   ⇒   蟹座
           水瓶座   ⇒   獅子座
           魚座    ⇒   乙女座 
 

ただ、ヘリオの地球星座は受動的であれば自動的には開発されない性質だということです。
下から上の太陽星座のみの視点では、地上の既存のものを模倣するだけで、地上での生活にいかに適応できるか、で終わってしまいます。

上位の次元の力が働くことになれば地球星座の力が発揮されてきて、自分自身の内からの開拓が始まり、人生がもっと創造的な可能性で満たされてくる、ということです。
地球星座を意識して自身が人生を創造するイメージを抱き、大上段からの視点を持てるようになれれば、人生に深みが出てくるのでしょうね。
  
ヘリオでは「太陽から地球へ」という流れを見ることが重要であり、太陽から地球に来る前に水星と金星を通過していきます。
特に太陽から一番近い水星は、地球の中で人生体験を作り出す方向性を決める意味をもつので、最も重視する惑星となります。
   
1太陽(無から有への創造性)
2水星(人生の方向づけ、突出した能力)
3金星(非物質的な楽しみ)
4地球(生まれてきた意図・目的に気づく)
5火星(未知の活力を引き出す)
木星(多様性・多数化を生み出す)
土星(抑制により集中力を発揮して安定化をはかる)

土星より外側は、太陽系外のコスモスとの橋渡しをする世代的な惑星群
天王星(独立・革新・壁を超える)
海王星(個体を超えて意識が無限に拡大)
10冥王星(太陽系の外の影響を取り入れる・変則的)
  
   ( )の中は私が解釈した惑星イメージです

実際にホロスコープを読み取るには、惑星度数のサビアンシンボルや、近い度数の恒星の性質、惑星間のアスペクト、近日点やノードなどを複合的に見ていくようになります。
ハウスについては、地球星座のある場所を1ハウスのスタートとして30度で区切っていき、各ハウスの意味もジオとは少し異なる解釈をします。

ジオで重視していた月は、地球の衛星であり常に地球のそばにあるので、ヘリオセントリックでは考えません。 
サイン(星座)の意味にはルドルフ・シュタイナーの12感覚をあてはめて考え、サインや惑星のはたらきについても地上にあるものを活用するのではなく、自分の内から生み出す潜在的なものを活かしていく、というのがポイントになってきます。

ヘリオセントリック占星術を体感として自分の中に落とし込むには、精神的でなければ難しそうです…。
でも意味深い占術で、私は結構好きですし気になりますね〜。