読書の秋(もう冬だな)。易。(その2)

 
易についての本は、四柱推命の本とは違って案外たくさん図書館に置いてあります。
その1に続いて読んだ本たちは・・・
 
易経講話」(全5巻)  明徳出版社  公田 連太郎著
「中国の思想7 易経」  徳間文庫  松枝茂夫+竹内好(監修)  丸山松幸(訳)
「すぐに役立つ銭流「易経」」 (すぐに役立つシリーズ) 棋苑図書   銭 天牛著
易経入門―孔子ギリシア悲劇を読んだら」 (文春新書) 文藝春秋  永見野良三著
「幸せのつくり方 〜銀座のママの易占術〜」 駒草出版  天壽まり
「自分で答えをだしたい人のはじめての易占」   青土社    古藤友子著
「サイコロを使った実占・易経」   五月書房   立野清隆著


易経講話」については、まだ1巻しか読んでおりませんが。
立派な分厚い本で(5冊で6万以上するそうで・・・もちろん図書館で借りたのですけどね)読むのにも、さあ読むぞっ!と気力を使うような感じです。
しかし、分厚い本ではありますが、文章はわりと平易で字も大きめだし(行間も広く)読みやすく、著者の易経に対する温かい思いを感じることのできる本だと思います。
講話というスタンスのせいなのか、内容的には何度か同じような説明を繰り返している文章が多い気もしますが、それはそれできっと強調したいことなんだろうなと、頭に入りやすい気もしますし。
1巻で言えば、易の六四卦の流れというか、つながっていく様?を解説してくれていたのが、なるほど易経は「変化の書」であるのだな〜と感じられてよかったです。
なんとか今後、五巻までを少しずつ借りて時間をかけて読んでみたいと思っています。

「中国の思想・・・」は、六十四卦の卦辞・爻辞文の漢文と読みくだし文も記載されており、解説も簡潔でわかりやすいです。
易の構成、占筮の方法についても簡潔明瞭で全体的によくまとまっていて、読みやすく私は気にいった本でした。
易経は、神聖な経典でもなければ、神秘を説く奇書でもない。読む人ひとりひとりに、自分の頭で考えることを教える書物である。易経の言葉は一つのヒントである。人はそのヒントから自由に連想を働かせて、自分の持っている問題を考えねばならない。そうしてはじめて易経を現代に生かすことができる』 
という記述は、まさにその通りという感じで、私の心に響いた文章でした。

「すぐに役立つ・・・」は、独特のとらえ方で読み物としても面白いです。挿絵がややエッチな感じですけど…(笑)。
卦辞の解釈についても現実面で考えられる事象のヒントを散りばめて記載してくれています。
著者のイメージに固執してはいけないとも思いますが、自分で想像しながら易を解読してみようと思わせる本で、柔軟な発想で占いとして易を考えながら楽しめる本だと思います。

「・・・ギリシア神話・・・」は、ギリシア神話を易卦にあてはめてみるというすごい挑戦を試みていた本でした。
登場人物をそれぞれの爻にあてはめ、物語の構成が易の卦辞にぴったりとあてはまっていたのを、発見したというか思いついたことがすごいことです。

「幸せ・・・」は、著者がぴたりと当ててきた易占例を記載しており、初めて易にふれる人には、こんなに当たるのか?と興味をおぼえる本だと思います。
後半の自伝は、もうちょっと簡潔でもよかったのかもなと、ちょっと思いましたけどね。

「はじめての・・・」は、丁寧な文章ではあるのですが、原文をわりと忠実に訳しているので(特に爻辞は)ちょっと堅い感じの訳文の印象であり、初心者の私が言うのも何ですが、はじめて自分で占ってみるには、占ってみた時のイメージの幅がふくらみにくいかもしれません。

「サイコロを使った・・・」も、解説が丁寧です。
占考についても、仕事・恋愛・失せ物などなど、場合によっての卦や六爻の解釈の記載があって、吉か凶を含むかで解説してくれているのですが、それがちょっと厳しいんだなあ・・・。
凶だと、ダメだっていう絶望的な感じを強く受けるので(特に病占の解説などは)、易は変わっていくものという考えで、もう少しやんわりとした前向きに想像力をはたらかせられる方向性を示してほしいなという願望があるかも〜。

でも、そうすると易卦が示す本来の意味をゆがめてとらえてしまうことになるのかもしれないですね。
多分、自分で凶は凶だと受け止めて生活を改めるなど自分で考えて行動に移しなさいってことですな。

 
こんなに勢いをもって本を読んではみましたが、今のところ記憶に残っているのは自分が易占して出たことのある卦だけで。
それも実は100円で買ったマーフィの本が一番イメージがわきやすいかも。
きっと漢文じゃないから・・・(恥)

まあ、易経周易)の構想のようなもの?は、なんとなく理解できた気はします。
易占いとしての易を習得していくには、やはり実占する回数を増やしてイメージとして憶えていくのが一番なのでしょうね。