天山遯(てんざんとん)

 
易占いでの「天山遯(てんざんとん)」
この卦は、上は乾(天)、下は艮(山)の卦でできています。
地上からは高い山が天に接しているように見えるのですが、山に登ると天は更に高く離れて見えます。        
         


この爻辞は、君子と小人はかけ離れた立場にあるのですが、陰の気である小人の勢が増してきて君子が衰えつつあり、「遯」とは「遁走、逃れて退くこと」の意で、潔く退き再起のチャンスを待つ運気にある、ということになります。
なので「天山遯」の爻辞は、「退却、逃れ退く、撤退することで吉となる」という意味なのですね。
 
さて、何から“撤退”したのかと言いますと…。
3月から始めたパート勤務を8月いっぱいで辞めたのだ〜!
なので、清々しい9月を迎えているのですな(笑)
  
任される仕事が次々に増えて激務が辛くなり、6月末だったか?仕事についてコイン占いをしてみたのです。
その時に出た爻辞が、31「沢山咸(たくざんかん)」の上爻で、之卦 33「 天山遯(てんざんとん)」でした。
「沢山咸」は、恋愛の爻辞と言われ、男女間の感情交流を暗示しています。
咸は感のことで、「たくさん感じること、感情の揺れが大きいこと」を表しています。
 
私は仕事について占ったので、仕事に対して感情の起伏が激しくなっている、という風にとれますね。
仕事量が増えて負担が大きくなってきて、「できません」と言ってしまえばよかったのですけど。
“やればできる”わけですから、性格的に時間はかかっても何とかこなそうとしてしまうのですな。 
体は疲れるし、不満もたまっていくしで、日々リラクゼーションミュージックを聴いて、気持ちを抑えて過ごしておりました。

で、この「沢山咸」の上爻には、「口・舌に感じる」という意味があります。
「口先だけ、体裁だけで中身が伴っていない、口先上手で誠実さが足りない」という意味になります。

まさに、そういうことに不満を抱いていたわけですが。
言われたことと違っていたというのは、面接時の就労条件とは異なる勤務時間などへの不満。
お店がサービスを拡大していくのに対して、内部事情が雑になっていくことへの葛藤も強くなっていき…。
もっと丁寧な仕事をしていきたいのに…こんなのでいいのか?というジレンマ。
きっとどの業界にもあることでしょうし、私に拘りが強いことも問題があるのだと、何も考えずに仕事をこなすべし!と思い込もうとしていたのですが。 
 
しかしながら我慢は続かず、7月初旬「もう無理だ〜」とブチ切れしてしまい…。
繁盛期の8月末までは勤めることを条件に「辞めます!」宣言をしたのでした。
その後、後任者に引き継ぎをしたものの2週間で先に辞められてしまったのですが、8月末になって何とか次の人が入ってくれたのでよかったよ〜。

ま、コイン占いが当たったというよりは、易の結果に背中を押されて辞めたということなのですがね。
行動に移すことをためらっている場合に、占いを支えにする(言い訳にする)っていうのもありですよね〜。

仕事もですが人間関係なども、始めるのは簡単ですが断つのには、かなりのエネルギーを使うものです。
私の場合、今までは環境や境遇が変わることで必然的に関係が断たれるようなことが多かったのだなあ、と気づきました。

占い結果を柔軟に取り入れて、自分で人生を動かしていくのもいいのだ〜!