物件さがしを易で占ってみる

昨年の秋からずっと、引っ越し先の物件(賃貸戸建)をさがしていました。
これまで内覧したのは10軒ほどですが、いろんな物件があるものだなあと驚くこともありました。
 
事故物件。
これは内覧はしなかったのですが、外観を見に行った時に何となく暗いな〜と感じた物件でしたので、やっぱり陽当たりって大事だなと思いました。
一人で住まわれていた方が、自殺されたのだそうです。
不動産屋さんが、事前にきちんと知らせてくださいました。

他には、大家さん(中年男性)が一枚壁を隔てて住んでいる物件。
間取り図情報だけでは何もわからなかったのですが、実際は二世帯住宅の間借りのような状態の家でした。
ネットの不動産情報だと、このような説明は書いていないこともありますね。
 
実際内覧してみて、悪くもないけどピンともこない、という物件については、易(コイン占い)で占ってみました。
確か8件ほどやってみたかと思うのですが、そのうちの3回に「44天風垢(てんぷうこう)」という卦が出たのです。

天風垢は、上卦が乾・下卦が巽の卦で、天の下に風が吹きわたるの意。
〜 空の下、一陣の風が吹き、草木揺れる 平和の中に思わぬ災い 〜
形は、5本の陽の一番下に1本の陰。
男性だらけの中に勢いのある女性、もしくは気が緩んだ陽(君主)の元に出てきた陰(小人)で、「出遭う、遭遇、ハプニング、女性が壮ん(さかん)、女難」などの意味がある卦辞です。
〜 女性が勢いを増して元気 男性は偶然の災難に注意 契約についてはお互いが満足しないなら結んではならない 〜

この卦辞を得た1軒目の物件は、築年数もまだ新しくて、交通の便もよい住宅街にあるのに駐車場も小さな庭もある綺麗な家でした。
こちらを内覧させてもらった時には、まだ前居住者の家財が少し置かれてある状態でした。
(この状態は、あまりよくない印象を作ってしまいますよね…)
この家に入った時に感じたことは、子どものいる家なのに女性の住んでいる気配がしない、ということでした。
置かれてある家具はカントリー風で可愛らしくて多分女性の趣味だろう?とは思うのですが、片づけ中にしても女性の生活感がない…。
何となくですが、離婚された家庭なのかな…?という印象をもってしまったのでした。 

この物件の卦辞は5爻目が変爻で、之卦は「50火風鼎(かふうてい)」。
「大きな鍋、供え物、安定と活躍、協力、バランス、三角関係」など、だいたいはよい意味の変化を示しています。
ですが5爻は、「中身に不安がある、表層が本当ではなく内に計略・陰謀がある時、争いに注意」などの意味もあり、やはり直観でキャンセルしたのでした。

「天風垢」の卦辞を得た2軒目の物件は、健康住宅で無垢材を用いた家。
少々予算オーバー、場所も旦那の勤務地からはかなりある、といったデメリットはありましたが、外観と内装共に素敵な家で、良い印象でした。
この物件の卦辞は6爻目が変爻で、之卦は「28沢風大過(たくふうたいか)」。
「大きな重荷、大きく過ぎる、重圧」で、きつそうな方向への変化が想像できます。
6爻目の意味も、「分に過ぎたことは公私の区別をつけ断るべき、退守が正しいとき」であり、あきらめる気持ちになったのでした。

3軒目の物件は、古家でしたが予算内で立地も良く、自分たちの条件に合うものでしたので、これは決めようと契約書をいただいて帰ってきた後に、ふと易占いをしてみたところ、またもや「天風垢」の卦が出たのでした。

またかい!と卦辞に少しぎょっとしたのですが、まあ女性が壮んということで、私が頑張れば良いということだろうと思ったのです。
4爻目が変爻で、之卦は「57巽為風(そんいふう)」。
「温和なもの、リラックス、不安定、迷い、優柔不断」の意味もあるものの、まあ悪くもない変化だろうし。
ただ4爻目の意味に、「意思疎通を欠いて取り逃がしたりする、頼りにしていた者が心変わりすることがあるとき、他の人に取られる」という意味があるのが気になっていました。

そして契約書を出そうと準備していた頃、不動産屋さんから連絡が入ったのです。
「大家さんが勝手に?別の方とすでに物件契約してしまったということで、大変申し訳ございません…」
うそ〜!そんなの、ありかいっ?て感じで…。
易の結果はあなどれないものだ、と落胆するというよりは、逆に感心してしまった次第でした。

 
さて、そんなこんなの半年におよぶ引っ越し物件さがしの日々でしたが、このたびやっと決まりつつあります。
予定外の場所(田舎)にありましたが、予算や条件も良く天然木の家で素敵なのですが、手狭なので生活していくにはかなり工夫が必要です。
家の印象はとても良かったのですが、立地と収納などの不便さでどうかなあと考え、易占いをしてみました。

得た卦辞は、「1乾為天(けんいてん)」。
乾為天は、上卦が乾・下卦も乾の6本全てが陽である肯定的な卦辞。
「天は健やか、剛健、創造、生成発展、意気軒昂、強運の時だがいきすぎる傾向」と、かなり積極的で強い卦です。
6爻目が変爻で、6爻目は竜が昇りすぎている状態であり「気が充ちすぎて運気が終わり衰退に向かう時、出すぎてはいけない時」という意味をもちます。

どうかなあとも思ったのですが、之卦は「43沢天夬(たくてんかい)」で「決断のとき、決行、分ける」の意です。
これは「ほどほどで妥協しなさい、これ以上を望んでも良い物件には巡り会えないよ、時は満ちた」という意味だろうと思い、契約を決断しました。

この後の契約は(今のところ)順調に進んでいるので、きっと4月中旬には引っ越しをする予定です。
 
易占い(周易)は占いとは言うものの、自分の心の奥底にある潜在意識が出てくるのかな、と思っています。
カウンセリングでよく言う、“答えは自分の中にある”、という感じなのではないのかな、と。

ただ周りの人が悩んでいる時にも、私がコイン占いをしてみるのですが、意外に的を得た結果を得られるのはどういうことなんだろうな。
それは、共感意識というやつなのかなあ?
不思議ですね…易占い。