(本文より抜粋)
・・・「ハーモニクス占星術」とは?・・・
ネイタルチャートの感受点の位置(黄道度数)に一定の度数を掛けた(乗じた)値で新たに作成したホロスコープを用いた占星術。
本書で採用するアディー調波では正の整数を掛けることにより、そのようにして新たに作成されたホロスコープを「調波チャート」と呼びます。
・・・「ハーモニクス占星術」ではいったい何がわかるのか?・・・
ネイタルチャートを基本とした一般的な占星術では、「あなたはどんな人でどんな人生を送るのか」がわかり、ハーモニクス占星術では、「その人生にはどんな意義があるのか」ということがわかる、と表現できるでしょう。…
ハーモニクス占星術は「私とは何か」という問いに対して、多様な、しかし正確な答えを与えてくれます。それを理解することは、真に自分らしく生きようとするときに、あなたの背中を支えてくれることでしょう。…
「私」とは多次元的な時空連続体であるといえます。ハーモニクス占星術は、その多次元にまたがる「私」を知るためのものである、というのが筆者の理解です。
ハーモニクス占星術では、ネイタルチャートの感受点の度数をそれぞれ2倍、3倍…とした時に、コンジャンクション(合)となる天体に注目します。
コンジャンクションする天体(発芽天体と言う)の象意と、その調波(=満年齢を意味する)の象意から、多次元的な「私」を探るのです。
さらには、その発芽天体とネイタルチャートの各天体の感受点とのアスペクトから、発芽天体の象意がどのように作用するのかを解読します。
ということはですね…。
この本の内容で「私」を探っていくためには、発芽天体を探さなければならないのです。
この計算が途方もない作業なのですが。
調波を計算するソフトもあるようですが、エクセルで計算できそうな気もしてトライしてみました。
関数計算を組み合わせて、発芽天体を何とか計算することができました!(多分…)
まずは、下準備としてネイタルチャートの感受点の度分表示を小数表示に変換しなければなりません。
ホロスコープの度数が5゜55'55"(5時55分55秒)の表記であれば、度分表示です。
この場合は、分の数値に0.017をかけて小数点3位以下を切り捨て、度の数値に足します。
5゜55'55"だと、55×0.017=0.935で、5゜+0.93=5.93°となります。
そして各感受点を、牡羊座の0度を起点とする0〜360度の絶対度数として算出しておきます。
たとえば牡牛座5度であれば、35度となります。
牡羊座 0 ♈
牡牛座 30 ♉
双子座 60 ♊
蟹座 90 ♋
獅子座 120 ♌
乙女座 150 ♍
天秤座 180 ♎
蠍座 210 ♏
射手座 240 ♐
山羊座 270 ♑
水瓶座 300 ♒
魚座 330 ♓
① 上記で計算しておいた各感受点の絶対度数値をエクセルに打ち込み、
調波数を掛けていきます。
(エクセルだと*2とかで計算式を入れる)
②調波計算した数値を黄道度数(絶対度数)に変換します。
①で計算して出した数値を360で割った余りが調波度数となります。
360度で割った時の余りを出すために、MOD関数計算式をいれて
余りを算出します。
(エクセルだとMOD(数値,360)と計算式を入れる)
… ここで終わりでもよいのですが、絶対度数だとサインの度数がわかりにくいので …
③②で算出した数値を30度で割った時の余りを出すため、同じように
MOD関数計算でサインでの度数を算出します。
(エクセルだとMOD(数値,30)と計算式を入れる)
④②で算出した数値から、どのサインかをわかりやすくするためにVLOOKUPで
上の表からサインシンボルをピックアップして表示させます。
(上の絶対度数の表を別の場所に入力しておく必要があります)
この作業を各調波で計算していきますが、エクセルでコピーしていけるので、そこまで手間はかかりません。
いや、かかってますけど(笑)
ホロスコープも出せるような調波計算ソフトがあるなら、見た目にも簡単でわかりやすいのでしょうがね…。
調波を出してわかったことは、「私」は意外と独自性のあるタイプ、ということでした。
私のネイタルには、タイトな火星と天王星のキンスタイルのアスペクトがありますので、5調波ではなんと0度です。
これは、5の倍数の調波で必ず発芽していきますので…。
5調波の象意は「自分らしい生き方」で、火星と天王星の発芽は、「多数派へ迎合しない」…ですからね。
実際、人生のターニングポイントとも言えるような現象は、5の倍数の年齢で起きているような気がします。
他にも21調波までのオーブ1度以下では、月と木星の「楽天的」、月と水星の「共感力」、土星と海王星の「柔軟なルール意識」といったゆるい意味の発芽もありますが、太陽と火星の「パワフルに生きる」や、“破壊と再生”を意味する冥王星が関わる発芽が2つ、それも9調波「本質・人生の最終目標」や、13調波「リセット・再出発など」といった人生の浮き沈みに関わる調波にあります。
どうも人生に波乱を生み起こすのは、「私」の本質が選んでのことなのでしょう。
自分を振り返ったり、自分の特質について考えてみたりするには、ハーモニクス占星術は気づきのある占術でしょう。
この本は、ネイタルチャートの読み解き方の基本も押さえてあるので、とても丁寧で親切だと思いました。
今のところアスペクトの象意など西洋占星術の理解が未熟なので、記載されていた象意を当てはめて考えてみただけの浅い読み解きに終わっていますが。
じっくりと振り返りながら自分自身についての奥深い洞察ができたらいいな、と思います。
それにしても、久〜しぶりにエクセルで関数計算を使ったので、最近は全く使わない脳の部分を働かせて新鮮でしたね。
(追記)
後に、無料のホロスコープ作成サイト「astro.com」で、簡単に調波が出せることがわかりました…(苦笑)
こちらの記事に、「astro.com」での調波の出し方は記載しております↓